関東第一(東東京)が東海大相模(神奈川)とのハイレベルな接戦を制し、15年夏以来、9年ぶりの準決勝進出を決めた。0-0の7回、4番・高橋徹平内野手(3年)が左中間へ決勝のソロアーチ。投げては左腕の畠中鉄心投手(3年)、エース右腕の坂井遼(はる)投手(3年)とつなぎ逃げ切った。
8強唯一の公立校、大社(島根)は昨夏4強の神村学園(鹿児島)に敗退。青森山田、京都国際が準決勝に駒を進め4強が出そろった。
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“カンイチのパワースポット”は、やっぱりすごかった!
0-0の7回先頭。4番高橋が打席に立つと、時代劇「必殺仕事人」のテーマ曲でおなじみのトランペットによる前奏が、ゆっくりと流れ始めた。「みんなが打てないときに打つのが4番でキャプテンだ!」と初球を捉え、打球は左中間へ。高校通算61本塁打。鮮やかな放物線が待望の決勝打となった。笑顔でダイヤモンドを駆け、ベンチで出迎えたナインと東東京大会から続ける「筋肉ポーズ」を決めて絶叫。一体感で難敵を突破した。
ここぞの場面で頼れる主将は、入学当初から目立つ存在だった。グラウンドの外に広がる田んぼへ場外弾を連発するなど、規格外のパワーで同級生たちの度肝を抜いた。あやかろうと、自然と「野球の神様」としてあがめられるように。寮で同部屋の飛田は「『今日もエグかったです』って。拝むだけです」。それまで打てなかったのが、あら不思議。高橋を拝むようになった飛田はバットが振れるようになり、リードオフマンに定着。いつしか、遠征先でも欠かさず行う“儀式”になった。「パワースポットみたいな感じです」と笑う背番号15の豊泉陽内野手(3年)は、儀式をサボった時期にメンバーから外れたというから恐ろしい。
準決勝の相手は神村学園に決まった。本当の「神」はどっちか-。決勝へ進み、夏の最高成績を更新してみせる。【佐瀬百合子】
◆高橋徹平(たかはし・てっぺい)2006年(平18)9月19日生まれ、東京都昭島市出身。小1から昭島リトルで野球を始める。中学時代は西多摩ボーイズに所属。関東第一では1年春からベンチ入り。憧れの選手は巨人岡本和。趣味は釣り。1年時に米沢監督から減量を指示され、体重110キロから約20キロ減に成功。180センチ、92キロ。右投げ右打ち。
◆4番のVアーチ 関東第一・高橋が7回に先制のソロ本塁打。これが決勝点になった。夏の大会で準々決勝以降に4番打者がVアーチを放ったのは、06年準決勝の後藤貴司(早実=対鹿児島工)以来18年ぶり。

