下町の期待を背負った関東第一(東東京)は、甲子園初優勝にあと1歩届かなかった。センバツ初戦敗退後、チームはどん底に。指導歴24年の米沢貴光監督(49)が立て直し、豊富な投手陣を軸にディフェンス型のチームを作り上げて“シン時代”の高校野球を接戦で勝ち上がった。

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最後の1本が出なかった。関東第一の快進撃が終わった。4番を任されてきた主将の高橋も9回、1死二塁の先制機で芯をわずかに外されて中飛に。「最後、打ったチームが勝つんだなっていうのは感じています」。野球の本質をかみしめるように口にした。

打力に課題があったチームが昨秋、4強入りした明治神宮大会ではよく打った。しかし低反発バットに変わった今春のセンバツでは初戦敗退。「甲子園に出てテングになって、周りからの見られ方も気にして」。春の都大会で修徳に0-1で敗れ、雰囲気はどん底になった。

規律を強めたが簡単には勝てない。東東京大会の初戦も4-3で辛勝。捕手熊谷の捕球ミスが失点につながった。米沢監督は「そういうのを乗り越えないと」。甲子園での準決勝、熊谷は中堅飛田からのバックホームを丁寧に捕り、タッチアウトで試合終了。反省から1つ1つ強くなって決勝まで来た。

「背伸びしない」が関東第一の本流にある。できることを丁寧に。高校生だからミスもあるけれど、糧にすれば強くなれる。全国3440チーム目、この夏最後の敗者は、とても堅実だった。【金子真仁】

▽関東第一・坂本(延長10回2死満塁で空振り三振で最後の打者に)「自分が打っていれば勝てた。悔しいという言葉しかない。(土を持ち帰らず)来年ここに戻ってきて、土じゃなく優勝旗を持って帰りたい」

▽関東第一・堀江(10回無死満塁で代打で登場。遊ゴロで1点返す)「思うようなバッティングはできなかったけど、もうちょっとできたのかなっていうのはあります」

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