<全国高校野球選手権:日大三5-3関東第一>◇19日◇準々決勝
泣かないと決めていたのに、とめどなく涙があふれた。2点を追う9回2死。最後の打者となったのは2年連続で坂本だった。「自分がこの夏は勝たせてあげたいと思っていたのに、自分がチームの足を引っ張ってしまった」。小学4年生で母・雪子さんを54歳で亡くし、昨年12月には父・三男さんが75歳で死去。天国で見届けた両親の思いを胸に臨んだ最後の夏が終わった。
1年前の夏の景色と重なる。京都国際との決勝戦も暑かった。延長10回タイブレーク2死満塁で空振り三振に倒れてゲームセット。初球から手が出なかったことに悔いが残り「甲子園で最後のバッターとなったのは何かがある」とモヤモヤし、ずっと答えを探し求めて1年間やってきた。今度は初球から振った。中飛に倒れるも「初球から振れたことは本当に1年間練習した成果を出せた」と少し成長した自分がいた。
「2年連続で最後のバッターは嫌ですけど、二度あることは三度ある。大学とか高いレベルになった時に強く振って、ヒットにできるように」。投打二刀流のこだわりを捨てるつもりはない。次のステージでは笑顔で終われるように。【平山連】

