U18W杯で7位だったキューバ。過去の世界大会では06年に行われた第1回WBCで準優勝に輝くなど、強さは知られている。近年ではNPBでプレーする選手も多く、日本との結びつきも強い。
今大会ではNPB選手との関わりもあった。ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)は11日の順位決定ラウンド・オーストラリア戦で、沖縄まで足を運んで選手を激励した。U18キューバ代表にバットや打撃用手袋を寄付。周東佑京内野手(29)や山川穂高内野手(33)らチームメートのソフトバンクの選手から譲り受けた野球道具を送ったのだ。
本人は「キューバは国の状況が良くなく野球用具だけでなく物がないので、少しでも力になりたいという思いからチームメートに協力してもらって用具を集めて送りました。用具をくれたチームメートにも感謝しています」とさらり。遠く離れた地で暮らしていても、母国のようすは気になるようだ。
モイネロを知るパントハ監督も「これはモイネロの人間性の表れでしょうね。私たちも、モイネロのコーチをやってその時から知ってるんですけど、素晴らしい人間です。チームの勝利に貢献するために寄付をしていただいたことは非常にありがたいこと」と感謝した。モイネロが沖縄入りする前日に電話で寄付の詳しい内容を知ったといい、「とても感動しましたね」と恩師も喜びにあふれた。
キューバの野球人にとってモイネロの存在は大きい。同監督は「キューバでも結果を出してきたし、日本でもその結果が残せているということは、キューバ人の野球選手にとっては最高の目指せる選手として、象徴になる存在」と話す。また、用具を提供したソフトバンクの選手にも感謝。「ソフトバンクはキューバ人選手のセカンドホームみたいな存在になってくれて、ありがたい気持ち」とつながりに目を細めた。
今大会では高い身体能力で目立った選手がいた。遊撃手のジョナタン・モレノ内野手(17)だ。最多得点と最優秀守備のタイトルを獲得。本人も「守備が良い」と認め、「今一番力を入れてるのはバッティング。その2つを両立できれば一番いい結果が出せる」と自信をのぞかせる。
中日でプレーしているクリスチャン・ロドリゲス内野手(23)と同郷で憧れの存在だという。「地元が一緒だから、その選手を目指して。ショートで守備力が何よりも一番目立つところなので、自分も見習っていければ。自分も将来日本でプレーできれば一番いい形になる」と思い描く。
プレーぶりにはパントハ監督も舌を巻く。「守備力は間違いない。バッティングも結構優れている選手。今度日本に来ることのあるかもしれない選手の1人ではないかと思います」と明かした。
日本との結びつきも強いキューバは2026年に行われるWBCにも出場する。日本とは1次ラウンドと準々決勝では戦わず、早くても準決勝での対戦となる。世代関係なく、注目は続く。【林亮佑】

