楽天・岸孝之投手(40)の母校でもある名取北が、延長10回タイブレークの接戦を制し、初の東北大会出場を決めた。
5-5の10回に押し出しで勝ち越しに成功。なおも無死満塁の好機、児玉大志外野手(2年)の左前適時打で2点を追加した。5点リードで迎えたその裏。1人でマウンドを守り続けたエース五十嵐朔投手(2年)が無失点で締めくくり、あらたな歴史を築いた。児玉は「うまく言葉に表せないですが、自分たちはすごいことをしたんだなと。少しずつ実感が湧いてきました」と話した。
「キャプテンのために打ちたい」。その思いが値千金の適時打につながった。新チームが始まり、丸山諒大内野手(2年)が新主将に主任。甲子園への思いがひしひしと伝わってきた。「言葉にするのが苦手なキャプテンだと思うんですけど、熱量が1番あって、誰よりも『勝ちたい』という思いを持っていました」と児玉。練習から人一倍、声を張り上げ、自分にも仲間にも厳しく接した。
それゆえ、温度差を感じていた時期もあった。「周りが、なかなかついていけない時期もあって…」。それでも、声をかけ続けてくれた主将の姿に、チームの意識はどんどん変わっていった。「諦めずに向き合ってくれたおかげで、ようやく自分たちも肩を並べられるようになりました」と感謝の思いがあふれた。
これで満足はしていない。目指すはもちろん甲子園。「手を伸ばせば甲子園に届く距離まできたと思っているので、頑張ってくれたキャプテンのためにも、絶対に甲子園を目指して強くなっていきたいです」と児玉。東北大会でも名取北らしさを忘れずに、強豪に立ち向かう。【木村有優】

