ペリー来航の1年前の1852年(嘉永5)に創設された伝統校が快挙だ。

耐久(和歌山)が熊野を下し、同校は初めて夏の大会で決勝進出を決めた。

試合は準々決勝を除く2試合に登板していた投打の軸・「4番投手」の野崎健友投手(3年)が大活躍。

投げては最速148キロの直球を武器に、9回154球を完投し、2失点。打っては5打数3安打。6回には決勝点となる内野安打を放った。「監督から、『準決勝、決勝とお前で行くぞ』と言われたので、決勝に上がれるように」と覚悟して挑んだ。

24年のセンバツ初出場時に指揮を執った同校OBの井原正善監督(42)は、野崎を「田舎のいいやつ」と表現。「日頃の学校生活は穏やかで、切り替えのできる子です」。一方、チーム全体ではそれぞれの決めごとをナインが確認しあう様子から、ここまでの快進撃を指揮官は「(今年の代は)総合的にできているし、バッテリーもしっかりしている」と説明。

太平洋に面した御坊市出身の野崎。小学生時代は、家業の野菜や花などの収穫を手伝った。「家のまわりには、コンビニが1つあるくらい…」。中学時代の紀州由良シニアの先輩で今夏、世界一をつかんだ立命大・西野啓也捕手(4年)が大学日本代表としてプレーするなど、身近な先輩の躍進ぶりに刺激を受ける日々だ。「野球を始めた頃からプロ野球は、野球で一番すごい舞台ですし、甲子園には行きたいと思っても簡単に行けない場所です」。

さらなる快挙まであと1つ。同校初の夏の聖地をかけた決勝へ、「目の前の一戦を頑張りたいです」と静かに意気込みを口にした。

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