東海大甲府(山梨)が健大高崎に競り負け、2回戦で姿を消した。エースの村尾竜弦投手(3年)は「いい試合できて良かった。甲子園という場所で、いい仲間といい試合ができた。高校球児としてこんな景色を見られるのはわずかな選手。一生分の思い出になりました」と、甲子園を見渡した。

1点ビハインドで迎えた6回途中。「最後苦しい展開になると思うけど、頼んだぞ」と、仲沢広基監督(39)に託されたマウンド。「スイングが強い打者が多いので、外と内を使いながら、しっかりと真っすぐで押す投球ができました」と、2回2/3を投げ無安打無失点。しかし味方の援護なく、涙をのんだ。「県大会とはレベルが違うぐらいの大観衆の中で、1球1球投げるたびに大歓声。そういう場で投げられたのは本当にうれしく思います」。敗戦には悔いがある。でも、力を出し切ったことに満足をしている。

父の高志さん(45)は横浜商大高のOBで、98年夏、東神奈川大会4強入り。松坂大輔投手擁する横浜の前に敗戦。父から甲子園の夢を託された。小3から野球を始めると朝6時から一緒に練習。走り込みにキャッチボール。中学からは夜。高校入学と同時に寮生活が始まると、いつも電話で励ましてくれた。「父が小さい頃から自分と野球してくれて。その影響で野球が好きになった。お父さんや家族がいなかったら、ここまで来られなかったです」と、感謝を口にした。

前日、父から「甲子園は祭りだ。楽しんで来い!」と、送り出された。大観衆の前で自分の投球を全うした。「父が来られなかった舞台に自分が出て、その景色を家族全員に見せられて幸せ。この景色は忘れません」。この先は大学へ進学。4年後のプロ野球を目指す。「またこの甲子園で投げられるように頑張ります」。新たな夢を目指す。

【甲子園】青森山田-東日本国際大昌平、大分商-英明 有明、健大高崎が16強/速報中