<全国高校野球選手権:八幡商5-3帝京>◇13日◇2回戦

 八幡商(滋賀)の吉中佑志投手(3年)が粘りの投球で9回の逆転劇につなげた。得意のカットボールで強力打線のバットの芯を巧みに外し、8回3失点。遠藤和哉外野手(3年)の満塁本塁打を見届けてベンチで泣いたという右腕は、興奮が収まらず「今までの練習の成果が出た」と早口でまくしたてた。

 昨夏もエースとして挑んだが、滋賀大会の初戦で敗退。甲子園の結果には見向きもせず、悔しさを炎天下での走り込みにぶつけた。この日は高い集中と制球力を最後まで持続。「ここまで来られて、3年生に恩返しができた」と笑った。