<全国高校野球選手権:日大三11-0光星学院>◇20日◇決勝

 光星学院(青森)は日大三(西東京)に敗れ、東北勢として初の甲子園大会制覇を逃した。1969年夏に三沢(青森)で準優勝している太田幸司氏(59)は「点差ほどの力の差はない。十分に戦える、いいチームだった」と健闘をたたえた。

 青森勢が決勝に進出したのは三沢以来、42年ぶりになる。当時の三沢高は松山商(愛媛)と延長18回引き分け再試合の末に敗退した。2日間にわたり計27回を1人で投げ抜いた太田氏は「あの時は、だれも青森勢が決勝まで来るとは思っていなかった。決勝でも伸び伸びやれた。(光星学院には)違うプレッシャーがあった。震災もあり、そろそろ東北に優勝を、というムードだった」。

 悲願の達成はならなかったが、東北勢に実力がついてきたことは実証できた。太田氏は「東北勢がちょくちょく決勝に顔を出すようになれば、きっと優勝できる」とエールを送った。