<高校野球西東京大会:工学院大付5-4日野>◇13日◇2回戦◇八王子市民球場

 工学院大付が、延長11回の末、昨夏準優勝の日野に逆転勝ちした。

 3点を追って最終回に突入。無死満塁から野崎貴文内野手(3年)の犠飛と代打の水越涼太内野手(3年)の内野ゴロで2点を返し1点差。さらに2死一、三塁から菊池賢士郎投手(3年)が、追い込まれながらも、低めのスライダーを右前に同点の適時打を放った。

 菊池は「こんな場面でできるのは、もう一生味わえない。楽しもうと思った」との殊勲の一打を振り返った。

 さらに同点の11回。無死一塁から野崎が、高めのボール球の速球を左中間への適時二塁打。これが決勝点。春も秋もメンバーを外れたが、最後の夏に背番号5を手にした男は「自分が決めると思って打席に立った」と興奮気味に話した。これまで練習試合も含め長打は5本しか打ったことがなく「今までの打球で一番飛んだ」と笑顔だった。