<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇3日◇大阪国際会議場

 センバツ準Vの九州国際大付(福岡)が、夏の頂点を狙う。第93回全国高校野球選手権(6日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が行われ、3回戦までの対戦が決まった。九州国際大付は6日目第4試合で関西(岡山)と対戦。強力打線で相手投手陣を打ち崩す。

 センバツ決勝で無念の思いを刻んで4カ月。甲子園に九州国際大付ナインが戻ってきた。若生正広監督(60)は「6日目だとエース三好(匠=3年)もいい状態で迎えられると思う。良かったんじゃないですか」と、まずまずの表情だ。

 チームはセンバツから大きく成長した。内野手4人に5番の龍幸之介中堅手と、レギュラーのうち5人が2年生。センバツでは下級生が泣き所だったが「2年生が体も心も成長した。3年生は心配ない。2年生がレベルアップしたのが春からの成長点」と若生監督。三好1人だった投手も、2年生左腕大江遥が成長。福岡大会では準決勝まで4試合に登板した。三好は「内野も失策が減って、安心してゴロを打たせられます。余裕を持って投げられるようになった」と話す。

 もちろん、センバツ6本塁打の強力打線も健在だ。福岡大会で3本塁打を放った三好をはじめ、6試合で50得点。4番高城俊人主将(3年)は福岡大会で打率2割6分1厘と結果が出なかったが、センバツでは6割3分2厘と打ちまくっただけに「甲子園は集中できて力を発揮しやすい」と復調を宣言する。

 左右2枚の好投手を擁する関西を破れば大きな弾みがつく。「思い切ってやるだけ。チームの力を出しきりたい」と若生監督。九州国際大付ナインが目指すのはズバリ、頂点しかない。【前田泰子】