<高校野球青森大会:三沢21-0青森東平内>◇11日◇1回戦◇青森市営

 全国でも珍しい3年連続開幕試合は3連敗となった。それでも部員11人の青森東平内ナインは、1時間9分の試合にエネルギーをぶつけた。本来の野球部員は太田佳孝投手と工藤優也捕手(いずれも3年)の2人だけ。ほかはバスケット、バドミントンなど各部からの助っ人だ。太田は初回、三沢に打者16人で12点を奪われ、以降も失点したが4回は0点に抑えた。工藤は本塁クロスプレーで気迫あふれる守備を見せた。

 試合後のミーティングで成田優季監督(25)はナインに「これで終わりじゃない。野球で培ったものを心の糧にしていこう」と声を掛けた。主将の工藤は「他の部から野球部に来てくれた仲間に感謝したい」、太田は「1年生から一緒にやってきた工藤にアドバイスを受けてきた。感謝したい」と話した。

 3年連続開幕試合というクジのいたずらに、ナインは敢然と立ち向かった。成田監督は「大勢のお客さんの前でプレーでき、幸運だ。選手たちはよく声を出し、頑張った。今後の人生の大舞台で、この経験が生きるはず」とナインをねぎらった。【北村宏平】