<高校野球山形大会:山形中央2-1鶴岡東>◇19日◇3回戦◇荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた
山形中央が第1シード鶴岡東に延長10回、サヨナラ勝ちし、昨夏決勝で連覇を阻まれた雪辱を果たした。
山形中央が負けた相手を思いやる「静かなサヨナラ勝ち」で昨夏、連覇を阻まれた鶴岡東の連覇を阻止した。1-1の延長10回裏。この回先頭の7番エース須貝勇哉の右中間二塁打を足がかりに1死満塁の好機。女房役の2番深瀬靖彦(ともに3年)の押し出し四球で、三塁走者の須貝がサヨナラのホームを淡々と踏んだ。ベンチにも派手なアクションは一切なかった。昨夏決勝で味わった敗戦の悔しさ。須貝は「相手をたたえ、敬意を表したかった」と振り返った。
08年準々決勝から続く、鶴岡東との夏の因縁対決。昨夏、須貝は0-2の4回途中から2番手で救援。一時は同点に追いついたが、終盤に勝ち越しを許して負け投手になった。この日は勝利目前の9回2死二塁から同点にされたが、気持ちはくじけなかった。
庄司秀幸監督(36)は延長突入前、昨夏悔しさを味わった卒業生の写真をナインに見せ、発奮を促した。ベンチ外メンバーも応援席も過去の先輩たちも一心同体。伝統を受け継ぐ選手たちは、ピンチに人さし指を高々と三塁側応援席に掲げ、チーム一丸をアピールした。
甲子園は10年に春夏連続出場。一時は全国標準のチームづくりにこだわった。だが庄司監督は「私自身が浮かれていた。今は山形のチームらしくなってきた」と“オンリー・ワン”に自信を持つ。5年連続19度目の8強進出。精神的にも成長した須貝は「自分たちはノーシード。挑戦者の気持ちで戦いたい」と一戦必勝を誓った。【佐々木雄高】

