<全国高校野球選手権:桐光学園7-5常総学院>◇16日◇2回戦

 常総学院(茨城)は桐光学園(神奈川)の松井裕樹投手(2年)に19三振を奪われたが、得意の機動力で5点をもぎ取り、常連校の意地は見せた。6回、松井と同じ神奈川出身の2年生、高島の左中間適時三塁打などで2点。8回には2盗塁で松井に揺さぶりをかけ、連続適時打で3点追加。佐々木力監督(46)は「5点は上出来。3つの失策が点差になった」と序盤に続出した守備の乱れを悔やんだ。

 木内マジックの後継者、佐々木監督は松井対策を練り込んでいた。150キロ近いマシンを使い、打撃投手は3メートルほど前から投げさせ速球に目慣らし。縦スライダーに対しては、投球モーションと同時に打者を投手側に移動させ、球が落ち切る前を狙わせた。しかし、3三振の菅原は「前に出ると低めがストライクに見えてしまった」とワンバウンドに空振りを繰り返した。

 走者さえ出れば何とかなるという試合巧者の計算も、松井の球の切れに屈した形となった。【斎藤直樹】