<高校野球静岡大会:浜名8-7三ケ日>◇23日◇2回戦◇浜松市営

 浜名が延長の末、学校統合で今夏が最後となる三ケ日を下した。二転三転のシーソーゲームは、延長にまでもつれる8対7のルーズベルトゲーム。10回表に2点を勝ち越されるも、直後に5本の単打と相手外野手の落球につけこみ、1死も取られることなく3点を奪い返し見事なサヨナラ勝ち。劇的な幕切れに横山崇監督(35)は「これが夏の大会。こんな経験は初めて」とナインの粘りをたたえた。

 横山監督はMVPに、1点差の9回2死二塁で同点適時打を放った代打の高柳壱成(3年)を挙げた。昨秋から代打専門で代打成功率は4割。連日、最後まで自主練習に励むチーム一の努力家でチームメートも「代打の神様」と信頼を置く。望みをつなぐ大きな一振りに、高柳は「1回戦は出番がなくて最後の夏に打ちたかった。トスバッティング練習を手伝ってくれた後輩たちに感謝したい」と目を潤ませた。【岩田千代巳】