第96回全国高校野球の開会式リハーサルが8日、甲子園球場で行われた。静岡は岸山智大主将が先導し行進。号令を務めた石垣春海外野手(ともに3年)は声だしのタイミングに反省を残したが、その後の打撃練習では好調をアピール。ムードメーカーの石垣が声とバットでチームを乗せる。

 この日午前のリハーサルを終えると岸山主将から厳しい指摘が聞こえてきた。「号令のスピードが早かった」。県大会の開会式でも石垣が号令していた。石垣自身はそのときと同じようにしていたという。それだけに「やっちまったー。夜、宿舎で練習します」と頭を抱えていた。

 号令の失敗を引きずらないのがムードメーカーならではだった。午後は東大阪市内に移動し練習。打撃練習で石垣は中堅を中心にフェンス際まで飛ばしていた。「毎日素振りしてるからイメージはできてる」。東海大翔洋中時代に2度全国大会に出場したが無安打に終わっている。“三度目の正直”となる全国初安打に意欲を見せている。代打での出場が濃厚だが、石垣は「ボテボテでもポテンでも、ボクが打てばチームが乗る」と笑顔で話した。

 いよいよ始まる甲子園。石垣の号令で静岡がスタートを切る。【加納慎也】