<高校野球西東京大会:創価4-0小平西>◇10日◇2回戦

 西東京には創価が初登場、4番永井友基主将(3年)の高校通算54号がダメ押しとなり、初戦を突破した。

 2年連続優勝を狙う創価の初戦勝利を決めたのは4番永井のバットだった。2-0でリードして迎えた8回裏、高めに浮いた変化球をとらえ、左翼席へたたきこんだ。ダメ押しとなる2ラン。この日は4打数2安打3打点で、本塁打はこれが高校通算54本目だった。永井は「ランナーをかえすことだけ考えた。本塁打を打とうとは考えてなかった」と振り返った。

 171センチ、71キロと小柄ながら、広角に長打を放つ。その秘密はしなやかで強じんな体にある。中里敬一部長(46)が「ボールに力を伝えるのが非常にうまい」というように、日々のウエートトレーニングで鍛えた筋肉をバッティングに生かせる。バランスのいい体と野球センスに、本人の努力が加わり、中心打者として開花した。1年夏から3番遊撃を任されてきた。最後の夏、片桐哲郎監督(32)は「もっと責任をもってほしい」として、主将に4番も任せた。その期待にこたえる初戦となった。

 兵庫県姫路市生まれ。小学1年で野球を始め、中学では地元の強豪硬式チーム「兵庫飾磨クラブ」で活躍した。創価にあこがれ、また先輩を慕って上京、寮生活を送っている。2年連続優勝となれば、家族のいる凱旋(がいせん)帰郷が実現する。永井は「甲子園という先ばかり見ても仕方ない。1戦1戦、大事に戦っていきたい」。主将らしく冷静に意欲を語った。