<高校野球西東京大会:東亜学園7-0佼成学園>◇16日◇3回戦

 「3番左翼」の大久保泰成主将(3年)率いる東亜学園(西東京)が、初戦となった3回戦で佼成学園を7回コールドの7-0で下し、好発進した。

 1回1死二塁、カウント2-0からの外角スライダーをバットの先で拾う。打球は左翼線に転がる先制の適時二塁打。全速力で二塁にたどり着いた後、ベンチに向かって右手で大きくガッツポーズをすると、ベンチが沸いた。この一打をきっかけに3点を奪い、主導権を握った。4点リードの6回2死三塁では右越え二塁打を放ち、2安打2打点とけん引した。「初回の大久保の安打が大きかった」と上田滋監督(52)も活躍をたたえた。

 15日、父である西武大久保打撃コーチから自宅に電話があった。「結果はどうでもいいから悔いの残らないようにがんばれ、と言われました」。ふだん家で顔を合わせることは少ないが、遠征先の福岡から試合前にわざわざコールしてくれた。「たぶん電話が来るから報告したいと思います」と笑顔をみせた。「自分の売りはバッティング」という父譲りの打撃センスで、甲子園への一歩を踏み出した。