夏の甲子園準々決勝の組み合わせ抽選が14日午前、同球場で行われた。初のベスト8進出を決めていた聖光学院(福島)は、16日第2試合で、仙台育英-横浜の勝者と対戦するヤグラに入った。仙台育英が勝てば、史上2度目の準々決勝以上でのみちのく対決が実現するところだったが、この日の第4試合で仙台育英は横浜に惜敗。第2試合では、青森山田も慶応に敗れた。みちのく最後のとりでとなった聖光学院に、神奈川県勢、そして横浜への雪辱も託された。

 県勢37年ぶりの4強進出へ、難敵が立ちはだかる。だが聖光学院の斎藤智也監督(45)は「高校野球界のリーダーである横浜と対戦でき、うれしい。昨年から全国制覇しているチームと対戦させていただいて、今回もこのような舞台でできて光栄です。思い切り挑戦したい」と歓迎した。昨年の夏は準優勝の広陵(広島)、秋の秋田国体では07年センバツ覇者の常葉学園菊川(静岡)、今春センバツでは、優勝した沖縄尚学と対戦。敗れたが、その経験値が今に生きている。

 この日の抽選でくじを引いた副将の岡崎航(3年)は「横浜は力も経験もあって、技術もすぐれているイメージ。苦しい展開になるのは覚悟だが、最後に1点を上回る泥臭い、執念深い野球を」と意気込んだ。チームは兵庫・津門中央公園野球場で3時間の調整を行った。黒羽剛広主将(3年)は「これから研究をし、試合に入れば1点差で勝って終われるよう最後まで粘り強く戦いたい」とコメントした。

 仙台育英が勝っていれば、03年準々決勝(東北2-1光星学院)以来の、準々決勝以上のみちのく対決となっていた。聖光学院が東北勢を破った神奈川勢に一矢報いて、さらに上を狙う。