<高校野球群馬大会>◇27日◇決勝

 昨春センバツ出場の前橋商が春夏連続を狙った前橋工との前橋対決を3-1で制し、3年ぶり5度目の夏切符をつかんだ。勝利を決定づけたのは「上州のイチロー」後藤駿太外野手(3年)のバットだった。1点リードの5回裏2死一、二塁、初球低めのチェンジアップを振り抜き右前適時打になった。「チャンスでよく結果を出せたと思う」。6回には中前のライナーをダイビングキャッチし守備でも魅せた。この日は2安打1打点で、今大会23打数10安打1本塁打7打点。帽子のつばの文字通り「輝」いた。大会中は父と一緒に近所の「きらめき温泉」に毎日通い、サウナと水風呂で疲れを取った。「甲子園は団体行動なのでサウナは無理かな」と笑う。新チーム結成後は県内無敗。秋、春の県大会を制し、「絶対に3連覇しよう」と臨んだ大会だった。昨春のセンバツは自分の失策が決勝点になり、初戦敗退。「群馬の代表として自信を持って戦ってきたい」と聖地での大暴れを誓った。