8月1日のトレード期限まで約1カ月。米メディアでは、エンゼルスのミナシアンGMが否定的な発言をしても大谷翔平投手(28)のトレードのうわさがおさまらない。先日は米専門テレビ局MLBネットワークの番組で、元アストロズ監督で解説者のボー・ポーター氏が大谷をメッツにトレードする案を提言していた。メッツが大谷と一緒にレンドン内野手、レンフロー外野手、デベンスキー投手の4人を獲得し、交換にエンゼルスがエスコバル、バティ両内野手、マルテ外野手、メギル投手とマイナーのトップ有望株4選手を得る4対8の超大型トレード案だ。この番組の直後にエスコバルが単独トレードで実際にエンゼルスに移籍しているが、無理のある提案にSNSではファンから突っ込みが殺到。「ポストシーズン進出の望みがないメッツにトレードはないでしょう」「数カ月間のオオタニ保有権にこれだけ多くの選手を手放すのは、自分がメッツファンなら頭を抱える」「高額年俸で3年も契約が残っているケガばかりのレンドンを抱き合わせるのはあり得ない」などの意見が多数寄せられた。非現実的な案ではあったが、大谷のトレードネタにファンは大いに盛り上がった。
米メディアでトレード話が消えないのは、大谷への注目度の高さと現時点での状況の微妙さなどが要因だ。フリーエージェント(FA)が近づいている選手がFA後にチームに残留する可能性がまずない場合、トレードで放出し交換に将来有望な若手を獲得するのがMLBでは一般的な動き。球団にポストシーズン進出の可能性が低ければ、それはなおさらだ。今、メジャー球界の圧倒的大多数は大谷がFAになればエンゼルスを出ていくと考えているため、トレードに出すべきという意見が優勢となる。27日付のジ・アスレチックでも「球団は、オオタニがFAで残留する可能性がないと感じているなら放出した方がいい」と提言していた。米スポーツコラムサイト「DEADSPIN」でも「ショウヘイ・オオタニがエンゼルスから解放されるのがみんなの願い。球団はそれをかなえる必要がある」と記事を掲載している。この他にも大谷のトレードに関する記事は、毎日のように目にする。
これまでも、大物選手がトレード期限ぎりぎりに電撃的にトレードが決まる前例はいくつもある。エンゼルスは今のところポストシーズン進出争いにとどまっているが、これからの1カ月間は正念場。もし失速すれば、米メディアのトレード待望論はさらに大きくなりそうだ。【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「水次祥子のMLBなう」)




