今オフの大谷翔平争奪戦はまだ嵐の前の静けさだが、米メディアでは予想合戦が始まっている。通算219勝を挙げ野球殿堂入りした名投手ペドロ・マルチネス氏は先日、スポーツ・イラストレイテッド誌のインタビューで「彼はボストンでプレーすると思う。ぜひチームにきてほしい」と自身の古巣であるレッドソックス移籍を予想。「LA(ドジャース)も彼の獲得に動くだろうし、サンディエゴ(パドレス)も可能性があるだろう。メッツも彼を獲得できるだけの資金力を持っている。争奪戦に参戦する球団は複数あると思うが、移籍先候補ナンバーワンはボストンだよ」と力説していた。

一方、USAトゥデー紙の大物記者ボブ・ナイチンゲール氏は10月19日の米スポーツラジオ番組「ジム・ローム・ショー」でこう見解を述べていた。

「彼はLAエリアにとどまると思う。ドジャースに移籍するか、エンゼルス残留の可能性もあるかもしれない。エンゼルスは彼にとって非常に居心地のいい場所だ。トラウトが1年間健康でプレーできレンドンもプレーできれば、彼らもポストシーズンに進出するチャンスはある」

ドジャースが移籍有力候補だというのはシーズン中からうわさされてきたが、ESPNのアルデン・ゴンザレス記者も10月12日付の記事で「ドジャースの今オフの最優先事項はオオタニ獲得。争奪戦では最もアグレッシブに獲得に動くか、少なくとも最もアグレッシブな球団の1つになるだろう」と予想。だが敏腕で知られるニューヨーク・ポスト紙のジョン・ヘイマン記者は「ドジャースはオオタニの獲得に動くかもしれないが、最優先事項は投手の補強。オオタニは来季は投げられないので、チームにフィットしない」と指摘している。

さらに元レッズGMでアナリストのジム・ボーデン氏は「球界関係者の話では、オオタニは西海岸を好んではいるが、優勝を狙えるチームかどうかをより重視するようだ」とコメント。大谷の去就について、ここまでさまざまな意見や予想が飛び交っている。

果たしてどの予想が当たるのか、答え合わせができるのはまだ1カ月以上先だろう。昨オフの例では、FAランキングトップだったヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(31)が12月20日に9年総額3億6000万ドル(約522億円)で再契約に合意しており、それなりに時間をかけて熟考し年内に決断するというパターンだった。

ただしFA市場は大物から先に動くのがセオリー。今オフFAとなるブルージェイズのケビン・キアマイアー外野手(33)も今季が終了したとき「オオタニにFA市場の相場を決めてもらって、僕の契約はその後だ」と話していた。メディアがあれこれ予想する中、他のFA選手たちは大谷の去就が早く決まることを祈りながら見守っている。【水次祥子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「水次祥子のMLBなう」)

エンゼルス大谷翔平
エンゼルス大谷翔平