球宴で期待されるエンゼルス大谷翔平投手(26)の二刀流-。「It's good for baseball(野球にとっていいこと)」。マドン監督はそう言った。メジャー4年目で初出場&DHで先発出場が決まった。ただ現状ではDHを解除しなければ、投手で登板はできない。シーズンで既に9度、DH解除のリアル二刀流で出場したが、オールスターではどうか。同監督は「ルールを変えないといけないかもしれない。打って、投げさせようじゃないか。ファンはそれが見たい。見る必要がある」と熱弁した。

二刀流の活躍と同時に、大谷への注目度は効果的に“拡散”している。大谷が打者で出場した6月28日のヤンキース戦を観戦したNBAのスーパースター、ケビン・デュラントや、ツイッターで大谷をMVPに推したNFL選手のJJ・ワットなど、豪華スターたちがSNSで大谷について発信。ファンだけでなく、競技の枠を超えて話題となっていることにマドン監督は「非常に素晴らしいこと。関心を高めることになる」とうれしそうに話した。

米国4大スポーツの1つ、ベースボールの祭典。かつて大谷は「野球が一番、伝統もあるし、歴史もあると思うので、そこを生かした見せ方もあると思う。新しい要素が加わっていけば、また面白い魅力がどんどん出てくる。そういう意味で言うと、僕も特別なことをしているので」と言った。二刀流を見せることで野球の新たな楽しみが生まれ、より多くのファンが喜んでくれる。スター集合の球宴は、その絶好の舞台だ。【MLB担当=斎藤庸裕】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」)