ドジャース大谷翔平投手が結婚を発表しました。これまでプライベートを厳密に守って来た選手だけに驚きました。

日本人男性の平均初婚年齢は31歳ぐらいらしいですが、大谷の29歳という年齢は、野球選手としては比較的晩婚と言えるでしょう。

メジャーでは、結婚すると成績が上がると言われます。やはり結婚による責任感、また賢夫人による内助の功が大きな役割となるのでしょう。

大リーガーは昔から早婚が多く、20歳前後で結婚する選手もいるぐらいです。中にはドジャースの偉大なOBで、1962年当時メジャー記録の104盗塁を達成したモーリー・ウイルスのようにわずか17歳でウエディングベルを鳴らす選手もいたぐらいです。と言うのも、俳優やモデルなどと結婚する選手もいますが、その一方で高校時代の同級生などと結婚するケースが圧倒的に多いように感じます。球界を代表するスターにしても、フィリーズのブライス・ハーパーしかり、エンゼルスのマイク・トラウトしかり、ヤンキースのアーロン・ジャッジしかりです。

古くはカージナルスの球団史上最大のスター「ザ・マン」ことスタン・ミュージアルがマイナー時代に大けがをしたとき、大いに励まし、後に大打者たらしめたのは19歳の時に結婚したリリアン夫人でした。往年の大スター、ヤンキースのミッキー・マントルも例外ではありません。1951年途中にジョー・ディマジオの後継者としてメジャーに昇格し、オフに結婚するやいなや、翌年から球界最高のスラッガーとして大活躍。史上最強のスイッチヒッターとなりました。

今世紀ではエンゼルスで大谷と同僚だった元カージナルスの大スター、アルバート・プホルスです。2000年、高校時代に知り合ったデイドラさんと19歳で結婚。すると、翌年メジャー1年目から3割、30本塁打、100打点をマーク。将来殿堂入りが確実視される名選手となりました。

日本人選手では、1999年12月に当時オリックスのイチロー外野手が26歳で結婚しました。翌年11月にマリナーズと契約し、01年ア・リーグ新人王とMVPを同時受賞。以来、メジャー新記録の10年連続200安打など輝かしい実績を残したのは、皆さんご存じの通りです。

現役選手で最たる例と言えば、前述のジャッジでしょう。21年12月に高校時代から交際していたサマンサさんと結婚。すると翌年、ロジャー・マリス超えの62本塁打を放ち、チームの地区優勝に貢献。ベーブ・ルース以来104年ぶり2桁勝利&2桁本塁打達成の大谷を抑えて、初のア・リーグMVPに輝きました。

このように、大リーガーは早く結婚することで成績が上がり、人気も上がるというのが球界の一致した声で「結婚すれば成績アップ」が常識となっています。そういう意味でも、新たなチームでスタートを切るタイミングといい、大谷の結婚発表は最高にうれしく、めでたいニュース。今シーズンさらなる好成績を残し、悲願の世界一に輝くことを願わずにはいられません。

【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)