いよいよ始まった2018年MLBポストシーズン。現地2日、延長の末ロッキーズがカブスを破ったナ・リーグのワイルドカードゲームを皮切りにアメリカではロッキーズのノーラン・アレナド内野手やヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手、レッドソックスのムーキー・ベッツ外野手、アストロズのジャスティン・バーランダー投手など多数のスター選手が出演するCMの放送が開始された。

「我々のチームに加わろう」と題されたこのCMは、非営利団体ノーブリーがMLBとスポーツ専門局ESPNが後援して展開するいじめ防止キャンペーン「憎悪をなくそう」のため制作されたもの。10月は全米いじめ防止月間でもある。CMはテレビ中継だけでなく、MLBやチームの公式サイトなどでも配信されている。

ビリー・ビーンMLB副社長は「いじめを終わらせるためのこのキャンペーンにオールスターズが参加してくれたことに感謝している。私たちのスポーツには、人生に影響を及ぼす特別な要素があり、青少年が尊敬、親切、尊厳の基盤を通して学校の経験を再認識することの助けになります」とコメントした。

CMは昨年のワールドシリーズMVPを受賞したアストロズのジョージ・スプリンガー外野手が出演するバージョンも制作された。スプリンガーは吃音によるいじめを乗り越えた経験を持ち、現在若者のための吃音協会も主催している。自身の経験からスプリンガーは「スポーツは、私がやりたいこと、そして自由に参加して話すこと、そして自分の殻から出てくることを可能にしました。私は子供と大人が自分自身になることを願っています。あなたが誰になりたいか、あなたが誰であるかということは、この世界で最も重要なことです。誰もあなたからそれを止めさせてはいけない」と語っている。

またジャッジは出演に対し「自分は野球選手とだけ定義されたくない。私は自分を定義してくれる分野がたくさんあります。自分は、すべての子供が尊敬と理解を感じるべきだというメッセージを伝えるのに役立つ人間になりたい。それが私が残したいと思うようなものであり、子供たちにとってプラスの影響力とロールモデルになりたい」と話した。

「憎悪をなくそう」キャンペーンは昨年1月に開始され、現在ではカブスやホワイトソックス、エンゼルス、ドジャース、ナショナルズなど数多くのMLBチームがサポートしているということだ。