現地15日、MLBは開催されていたGM会議において重要な3つの契約が承認されたことを発表した。ロブ・マンフレッド・コミッショナーとテレビネットワークFOXスポーツ、ネット配信のDAZNに関するものだ。

ジョージア州アトランタで行われたオーナー会議で満場一致で承認されたのがマンフレッド・コミッショナーの任期を2024年まで5年間延長である。放映権料の増加が続くリーグビジネスの拡大が好感され契約更新につながったようだ。同コミッショナーは14年8月に承認され、15年1月に前任者のバド・セリグ氏の後継に就任した。契約更新により2500万ドルといわれる年俸の大幅アップが推測されている。

FOXスポーツとは2028年までの7年契約を新たに結んだ。契約額は総額51億ドルに達したと報じられている。FOXスポーツは1996年以降MLBの全米放映権を維持し続けており、これまで21のワールドシリーズと23のオールスターゲームを放送してきた実績を持つ。今回の契約ではFOXスポーツとスペイン語放送のFOXデポルトはワールドシリーズ、2つあるリーグ優勝決定シリーズの1つ、4つある地区シリーズのうちの2つ、オールスターゲームで独占的な放映権を得た。さらに22年以降レギュラーシーズンとポストシーズンの放送が増える他、ストリーミング、ソーシャルメディア、ハイライト番組における権利も拡大されたということだ。

マンフレッド・コミッショナーは会見で「我々には素晴らしいパートナーがおり、そのリストのトップにはFOXがいる。FOXは私たちの試合がファンに提供される方法において革新的であり、そのことは私たちにとって重要だ」と語っている。

FOXスポーツのエリック・シャンクスCEOも「これまでの22シーズンに、視聴者と数え切れないほどの歴史的な瞬間を共有したことは光栄です。我々は今後10年間、メジャーリーグの宝石イベントの本拠地であり続けることを非常に誇りに思う」とコメントした。

日本でもJリーグの放映権を獲得するなど世界各地でサービスを拡大しているDAZNが今回結んだのはアメリカ国内でのMLBライブ配信権に関する契約だ。イギリスに本拠を置くDAZNはこれまで日本やカナダ、ドイツなどではMLBのストリーミング配信を行っていたもののアメリカでのサービスは出遅れていた。ボクシングに続く人気スポーツのアメリカ配信権を今回得たことになる。契約は19年から3年間で、契約額は3億ドルになる模様だ。

3つの契約でMLBの成長が続くことは間違いなさそうである。