現地22日に開幕した2019年MLBワールドシリーズ。第1戦はナショナルズがアストロズを5対4で破った。

ナ・リーグ東地区2位でワイルドカードから勝ち上がったナショナルズは10月6日に地区シリーズ第3戦でドジャースに4対10で敗れて以来これで7連勝と破竹の進撃を続けている。ワールドシリーズ初進出にして初制覇が目標だ。

対するアストロズは両リーグ最多の107勝を挙げ、ア・リーグ西地区優勝から優勝決定シリーズでヤンキースを4勝2敗で退けて2017年以来2年ぶり2度目のワールドシリーズ制覇を目指している。

注目度は高い、と言いたいところだが気になる数字がある。アメリカでのテレビ中継は4大ネットワークの一つFoxが行っているのだが、第1戦の平均視聴者数が1219万人と発表されたのだ。これは同じく1219万人だった2014年のワールドシリーズ開幕戦以来最も少ない記録となっている。レッドソックスとアドジャースが対戦した昨年の1376万人より11%も少ないのだ。

またチームの地元地域での視聴率はヒューストンが34.1パーセントだったのに対し、ワシントンDCは23.1パーセントだった。

アメリカ有数の大都市を本拠地とし、名門チーム対決となった昨年より下がるのは当然という見方もできる。しかし視聴率などを調査するニールセンによればワシントンDCの都市圏世帯数は248万戸余りで全米6位、ヒューストンは242万戸余りで7位と、236万戸の8位ボストンよりも多く、今年も大都市対決といえるのだ。

さらにナショナルズは前述のようにプレーオフに入って快進撃を見せ、念願のワールドシリーズ初進出を果たした。またこの時期注目を集めるプロアメリカンフットボールNFLのワシントン・レッドスキンズは9月の開幕以来1勝6敗と不調でヘッドコーチが解任される事態となっている。これだけ条件がそろえば地元の注目度はかなりのものになっているだろうと思っていたのだが、いささか拍子抜けの滑り出しとなってしまっている。アメリカで視聴率が10パーセントを超えるのはすごいことではあるが。

第2戦はナショナルズがスティーブン・ストラスバーグ投手、アストロズがジャスティン・バーランダー投手というMLBきっての名投手対決となっている。実際のところワールドシリーズは試合が進むほど、視聴者数も視聴率も上がることも多いので、今後こうした数字がどのように推移するかも試合結果と共にお注目していきたい。

アストロズのバーランダー投手(AP)
アストロズのバーランダー投手(AP)