現地2月13日、マイナーリーグベースボール(MiLB)はニグロナショナルリーグ、通称ニグロリーグの設立100周年記念行事をニグロリーグベースボール博物館とジョシュ・ギブソン財団と共同で開催すると発表した。

さらにMLBとMLB選手会もニグロリーグとニグロリーグベースボール博物館をサポートするため、100万ドル以上の寄付などを行うことを明かしている。6月27日にはMLBの選手、コーチ、審判は博物館が制作した100周年記念ロゴを身につけてプレーするとのことだ。ただしロゴを付けたユニフォームは販売されないとしている。

ニグロリーグは人種差別が色濃く残るなか、1920年2月13日にミズーリ州カンザスシティで投手として活躍した後、名監督として知られていたルーブ・フォスターなどの呼びかけによってアフリカ系アメリカ人選手によるプロリーグとして設立された。フォスターは1981年に殿堂入りしている。ジョシュ・ギブソンはニグロリーグで強打者として活躍し、通算972本の本塁打を放ったと言われる伝説の選手で、「黒いベーブルース」と言われた。1947年にジャッキー・ロビンソンがメジャーデビューし、アフリカ系アメリカ人選手がMLBで活躍するようになったこともあって1948年に解散した。

MLBは「ニグロリーグと博物館への支援はニグロリーグとその選手がスポーツと社会に与えた影響について教育し、意識を高める努力を補完する」とコメントしている。

さらに6月のリーグ全体での記念行事とは別に多くのチームが復古ユニフォームの使用や来場プレゼント、特別ゲストによる講演、ドキュメンタリー映画の上映、記念試合などを行う予定だという。

ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーは「ここでの学びは一体性の学び、スポーツの観点からの一体性が重要だということです。若者の努力の観点から、それは我々にとって本当に重要だと思います。現場で多様性を確保するために、我々は一生懸命努力してきました。アメリカの多様性を反映しています」とその意義を述べた。

MiLBはMLBとは別に黒人歴史月間とニグロリーグ100周年の両方を記念するロゴを作成し、両方のイベントで使用するということだ。

MiLBの担当ディレクターは「ニグロリーグの歴史と影響がなければ、私たちのゲームと社会は今日のようにはなりませんでした。ジャッキー・ロビンソンからサッチェル・ペイジ、バック・オニールまで、野球の最も象徴的な選手の何人かは、ニグロリーグでプロとしてのキャリアを始め、障壁を打破するのを助けました。公民権運動、そして歴史を忘れさせないことにおいてスポーツ、特に野球が行われた意義を認識することは重要です」とした。

アメリカの歴史と社会を思い起こさせるシーズンとなりそうである。