今オフのFA”ビッグ・スリー”で唯一残っていたジェームズ・シールズ投手もパドレスと4年総額約7500万ドルで契約に合意し、いよいよ各チーム開幕に向けた準備が整ってきた。そんななかエンターテイメント系ウェブサイト、GRANTLANDのジョナ・ケリ記者が現時点での最悪契約ワースト10を発表している。

 大きな期待を寄せて契約をしたものの、その当時はともかく2015シーズンに向けて最悪な契約となっているというものを判定したものだ。

 1位となったのはやはり、という感じのヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手。ヤンキースはAロッドと2007年に10年総額2億7500万ドルの契約を結んでいる。その契約はあと3年6100万ドルも残っているのだ。昨年はシーズンを通して出場停止となったAロッドは今年7月に40歳になる。35歳となった2011年以降先発出場したのは185ゲーム、2012年は44ゲームのみだった。怪我も増え、年齢による衰えは隠せない状況である。それなのに今年の年俸は2100万ドルだ。

 しかもそれだけではない。契約には先人たちが残した本塁打記録に並ぶ度に600万ドルのボーナスが支払われる項目が設定されているのである。Aロッドはあと6本本塁打を放つとウィリー・メイズ元外野手の660本に並ぶのだ。ヤンキースにとっては今のAロッドにこの支払いは痛いとしか感じられないだろう。スタインブレナー共同オーナーやブライアン・キャッシュマンGMらに過去の行為について謝罪したと報じられているが、問題は残り続ける。

 一方、ランキングの2位はレンジャーズのマット・ハリソン投手だった。ハリソンは2012年に18勝を挙げ、5年総額5500万ドルという契約を結んだが、その後2年で6ゲームしか先発できず、怪我に苦しんでいる。残り3年4100万ドルの支払いが残っている状況だ。

 3位はブレーブスのB.J.アプトン外野手で、ここ2年の平均打率は1割9分6厘、総本塁打21本にすぎないが、契約は3年4640万ドルを残す。

 興味深いのは4位が6年1億1600万ドルを残す秋信守外野手、5位が6年1億4400万ドルのプリンス・フィルダー一塁手でいずれもレンジャーズという点だ。ハリソンを含め、ワースト5に3人もレンジャーズの選手が入っているのである。プレーオフの常連だったレンジャーズが昨年最下位に沈んだ理由がこんなところからも見えるのだ。

 果たしてAロッドとレンジャーズはこの評価を覆すことができるだろうか。