米メディアでは、大リーグ球団が大谷を獲得するためには「メジャーでも二刀流を許可する」ことが条件になると予想している。ＵＳＡトゥデー電子版は「ＭＬＢ球団は総じて打者としてよりも投手大谷を気に入っている。だが大谷は投手に加え、ＤＨとして打席に立たせてくれるチームを選ぶだろう」と記している。

　なぜ二刀流を認めることが大谷獲得交渉で重要になるのか。それは各球団のオファーが金銭面では差がつきにくいからだ。大谷は２３歳で海外ＦＡ資格を満たしていない。契約金は昨オフ成立した新労使協定により、原則的に上限５７５万ドル（約６億３２５０万円）に制限される。

　しかもドジャース、カブスなど１２球団は既に他の外国人との契約金で労使協定が定める上限を超えているため、３０万ドルより多い契約金を提示できない。１００万ドル以上使えるのは８球団で、最高でもレンジャーズの約３５０万ドル。次がヤンキースの３２５万ドルだ。

　大谷も２５歳まで待てば１４年にヤンキース入りした田中将大の７年総額１億５５００万ドル（約１７１億円）のような巨額契約が結べる。だが現状は「彼は間違いなく（金銭的に）大差のないオファーをたくさんもらうことになる」（ＵＳＡトゥデー）。だからこそ「二刀流許可」が大谷へのアピールになる。