成績不振が続くマーリンズ。立て直しに挑むジーター氏の前には課題が山積している。

 本拠地は投手に有利な球場とされながらも、今季のチーム防御率4・82はリーグ15球団中13位だった。先発が早めに降板し、その負担が層の薄い救援陣にのしかかる悪循環が続いた。

 シーズン中盤以降の戦力補強にも後れを取った。近年はフリーエージェントの大物先発投手の獲得競争が激化する中、投手力強化を一気に克服するのは容易ではない。

 今オフ最大の焦点は主砲スタントンのトレード放出があるかどうか。数年先を見据え、本塁打、打点の2冠に輝いた強打者と引き換えに将来の中心選手数人を獲得するか。それとも投手陣を応急的に補強し、来季のプレーオフ進出を狙うのか。ジーター氏が描く中長期戦略に、現役最年長野手で10月に44歳になるイチローの去就も左右される。