大リーグ史上初の黒人監督で、歴代10位の586本塁打を放ち野球殿堂入りしたフランク・ロビンソン氏が7日、カリフォルニア州の自宅で死去した。83歳だった。死因は明かされていないが、米メディアによると数カ月前から闘病生活を送っていたという。

レッズでデビューした1956年にナ・リーグ新人王に輝き、61年にMVPを受賞。オリオールズに移籍した66年は打率3割1分6厘、49本塁打、122打点で3冠王に輝き、史上初めて両リーグでMVPとなった。75年にインディアンスの選手兼任監督に就任し、初の黒人監督に。82年には有資格初年度で殿堂入りした。2000年代には吉井理人、大家友和両投手が在籍したエクスポズ(現ナショナルズ)を率いた。

メジャー21年間で通算2943安打、1812打点、204盗塁。球宴には14度選出された。大リーグ機構のマンフレッド・コミッショナーは「固い意志で歴史をつくった」「あらゆる意味で先駆者」と故人の足跡をたたえる声明を出した。黒人初の米大統領で、野球好きで知られるバラク・オバマ氏は「他の人々に扉を開けてくれた」とツイッターでたたえた。

▽ロッテ吉井投手コーチの話 良い意味でオールドスクールの監督だった。言わなきゃいけない時は、しっかり言わなきゃいけないとロビンソン監督から学んだ。

▽DeNA大家2軍投手コーチの話 監督室のドアはいつでも開けておくからと言われて、実際によく話をしに行った。