DeNAからポスティングシステム(入札制度)でメジャー移籍を目指していた筒香嘉智外野手(28)が、レイズと契約合意したことを13日(日本時間14日)、複数の米メディアが報じた。第一報を地元タンパベイ・タイムズのベテラン記者マーク・トプキン氏がツイッターで報じ、その後、米記者が続々と筒香とレイズの契約合意を伝えた。契約は2年1200万ドル(約13億2000万円)。

筒香は6日に渡米し、カリフォルニア州ロサンゼルス入り。ナ・リーグ本塁打王3度、打点王2度のロッキーズ・アレナド内野手と合同自主トレを行うなど、来季へ準備を進めていた。

9日からはメジャー30球団のGMや代理人らが集まるウインターミーティングがカリフォルニア州南部のサンディエゴで開幕。4日間の期間中に筒香はロサンゼルス近郊とサンディエゴでレイズ、レンジャーズを含め3球団と接触。米王手エージェント会社ワッサーマンの担当者ジョエル・ウルフ氏によれば「球団や監督もすごく(筒香を)気に入っていた」。また、第一報で契約合意を伝えたマーク氏によると、レイズの首脳陣やキャッシュ監督が筒香の練習を実際に見学。好感触を得ていたという。

レイズは19年シーズン、ア・リーグ東地区2位(96勝66敗)。6月中旬までヤンキースと首位争いを繰り広げていた。今オフはパドレスから今季33本塁打のレンフロー外野手をトレードで獲得。左翼を任される見込みの同選手は長打力はあるものの、今季は打率2割1分6厘(通算2割3分5厘)と低く、特に右投手に対して打率が下がる。また三塁には左打者のウェンドル内野手が控えるが、長打力に欠ける。

左翼、三塁、指名打者(DH)でも起用できる筒香はNPB通算10年で打率2割8分5厘、205本塁打。出塁率も高い筒香が加入すれば、レイズ打線にさらに厚みが増す。同地区で対戦が多い田中将大投手(31)の所属する強豪ヤンキースを脅かしそうだ。