往年の名選手たちが、初代コミッショナーのケネソー・マウンテン・ランディス氏の名前をリーグMVPのトロフィーから外すように求めていることが分かった。

MLB公式サイトによると、これは殿堂入りしているバリー・ラーキン、マイク・シュミットの両氏や、テリー・ペンドルトン氏がAP通信に語ったもの。ランディス氏は1920年から死去する44年までコミッショナーを務めたが、その間に黒人選手がメジャーでプレーすることはなく、その実現は47年のジャッキー・ロビンソン氏まで待たねばならなかった。

95年にナ・リーグMVPを獲得しているラーキン氏は「(ランディス氏は)MLBが人種の壁を破るのを遅らせた。今日となっては彼の名前を賞などに入れるべきではない。もし外すというなら私が反対する理由はどこにもないだろう」とコメント。

ナ・リーグMVP3回獲得のシュミット氏も「彼の名前を外すことは当時の不正義をさらすことになる。私は喜んで自分のトロフィーを交換する」と語り、91年のナ・リーグMVPに選出されたペンドルトン氏も「今は2020年。世界中でいろんなことが変化している。(リーグMVPも)名前を変える時が来たのかもしれない」と話していた。

なお全米野球記者協会は「問題が提起され、理事会での議論と投票を経て承認されれば、MVPのトロフィーを変更できる」とし、MVPトロフィーのデザインが変わる可能性を示唆している。