エンゼルス大谷翔平投手(26)が、両リーグトップタイとなる7号本塁打を放った。25日(日本時間26日)のアストロズ戦に「2番DH」で出場し、2-2の8回に決勝ソロ。今季初の2戦連発はメジャー初の登板前日弾。チームの連敗を4で止め、新人右腕ロドリゲスのメジャー初勝利につなげた。26日(同27日)はレンジャーズ戦に先発予定。約3年ぶりの復活星へ、弾みをつけた。

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大谷は本塁打を見届けると、指で「1」マークを作った。8回無死、右腕ガルシアの外角直球に驚きながら、反応でスイングした。「変化球来るかなと思っていたので、ちょっとびっくりした感じでしたけど、いい感じで(打球が)上がってくれたので良かった」。角度27度、今季自身2番目の飛距離440フィート(約134メートル)で中堅バックスクリーン右へたたきこんだ。

同点の先頭打者として打席に入った。「追いつかれたので、出ることだけ考えていきました」。出塁を心掛けた結果が、貴重な勝ち越し弾につながった。一塁ベースを回り、左手の人さし指をベンチへ向けて喜びを表現。直前の7回、救援でピンチを無失点で切り抜けたロドリゲスは「打ってすぐに『レッツ・ゴー』と叫んだ。みんなが盛り上がった。翔平は男だ。彼はそれをまた今日、証明した」と興奮気味。大谷が豪快な一撃で、同投手に記念すべきメジャー「1」勝をプレゼントした。

メジャーでも「1」番に並んだ。今季初の2試合連続本塁打で、7本塁打は両リーグでトップタイ。最近5試合では3本塁打と量産中で「全体的にはいい打席がここ何試合かで続いているかなと思います」と手応えも十分だ。安打や本塁打だけでなく、「打ち取られている打球もまぁまぁいい打球が多いので。(ボールの)見え方も悪くない」。この日も第3打席まで凡退し、第4打席で本塁打。凡打の内容にもこだわり、次の打席につなげようとする姿勢が結果に表れている。

前日は本塁打を放ち、終盤でメジャー初の左翼の守備に回った。この日はメジャーで初めて登板前日の本塁打。マドン監督は「明日、彼は投げて、打ちたいと言っている。昨日は左翼を守りたいと言った。彼は野球をプレーしている。それが私が言えるベストな表現だ」と大谷の並々ならぬ意欲をたたえた。ベンチのゴーサインが出れば、26日のレンジャーズ戦は投打のリアル二刀流で挑む。約3年ぶりの「1」勝へ、これ以上ない勢いをつけた。【斎藤庸裕】

▼大谷が8回に2試合連続本塁打となる決勝アーチ。大谷の2戦連発は今季初めてで、20年7月29~30日マリナーズ戦以来。ビジターでの連発は18年9月に3試合続けて以来2度目。Vアーチも今季初で、20年8月6日マリナーズ戦以来9本目。