かつてヤンキースで活躍し、1973年にはヤクルトでもプレーしたジョー・ペピトーン氏が、ミッキー・マントル氏が1967年5月14日にヤンキースタジアムで500号本塁打を打ったバットの返却をめぐり、連邦裁判所に訴えを起こしたことが分かった。

今週提出された訴状によると、同氏は野球殿堂に対し、博物館に展示されているバットの返却と、100万ドル(約1億1000万円)の損害賠償を求めているという。

訴状のなかでペピトーン氏は、そのバットを「求めがあればいつでも返却される」という条件のもとに野球殿堂に貸していたと主張している。

ぺピトーン氏によると、500号がかかっていたマントル氏は、バットのスピードが出るように自身のモデルよりも軽いものを使いたいと話したので、その前の回に本塁打を打った自分のバットを貸したという。試合後、そのバットが知らないうちに自分のロッカーから持ち去られ、数日後にバットを貸すことで博物館と合意したと説明した。

野球殿堂側は、そのバットが寄贈され、50年以上も殿堂が所有してきたものであると主張。「何百万人ものファンに見てもらえるよう誇りを持って展示してきた。バットはあるべき場所にある」との声明を発表した。

訴状には、ペピトーン氏が昨年9月に野球殿堂に対して返却を求めたが、拒否されたこともつづられている。(AP)