【アナハイム(米カリフォルニア州)17日(日本時間18日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(27)が、メジャーで自身初となる4打席連続三振を喫した。マリナーズ戦に「2番DH」で出場し、「花巻東対決」となった菊池雄星投手(30)から3打数無安打2三振。その後も2打席連続三振を喫し、19年8月30日のレッドソックス戦以来となる1試合4三振を記録した。5打数無安打も、チームは9得点で快勝。一方の菊池は5回を投げ9安打、今季ワーストの7失点で5敗目を喫した。

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大谷のバットが何度も空を切った。5打席で16スイングのうち、8度が空振り。前半戦だけで33本塁打を放ち、1発を期待するファンの歓声は、ため息に変わった。1試合4三振は約2年ぶりでメジャー2度目。4打席連続三振は初となった。マドン監督は「最初は手ごわい左腕だったし、(意識的に)センター方向よりも引っ張る感じだったのかもしれない」と話した。

三振の連続は岩手・花巻東高の先輩・菊池との対戦2打席目から続いた。試合前の時点でメジャーでの対戦成績9打数4安打の打率4割4分4厘、2本塁打と好相性だったが、2回2死二塁、スライダー攻めから6球目の外角直球を見逃して三振。4回2死の3打席目は全球スライダーで空振り三振を喫し、3打数無安打2三振でこの日は完敗だった。その後も修正できず、マ軍のリリーフ陣に対して空振り三振を重ねた。

打線がつながったチームは9得点で快勝。大谷は5打数無安打と沈黙し、菊池も5回7失点で花巻東コンビは見せ場を作れなかった。ともに球宴に初選出され、メジャーの祭典を満喫。休養日を2日挟んで後半戦スタートとなった。大谷は球宴前夜にホームランダービーにも参加し、充実した表情を見せながらも疲れ切った様子だった。

蓄積疲労が表れ始める夏場にさしかかり、後半戦の2戦で10打数1安打。スロースタートにも、マドン監督は「全く心配していない。明日は大丈夫だ」と前を向いた。大谷は試合前に24球のブルペン投球で調整。19日(同20日)の敵地アスレチックス戦へ向け、順調に準備を進めた。まずはマ軍との3連戦で勝ち越しをかけ、打者で巻き返す。