パドレスのダルビッシュ有投手(34)が、5回2/3を投げ、4安打2失点2四球3奪三振と奮投したものの、打線の援護がなく、今季4敗目(7勝)を喫した。防御率は、3・09となった。

2回2死からの連打で1点を先制された。同点で迎えた6回には、昨季のMVP、3番フリーマンに勝ち越しソロ。2死後、連続四死球を与えたところで交代を告げられた。試合途中から激しい降雨のため、マウンドはぬかるんだ状態。それでも、試合後のダルビッシュは淡々と95球を振り返った。「体の状態は良かったですし、今までできなかったことができましたし、全体的には良かったと思います」。

球宴前の9日以来、中10日での先発だった。その間、左股関節痛のため負傷者リスト(IL)入り。選出された球宴の出場も辞退し、治療に専念した。その一方で、これまでに記してきたノートを読み返し、「自分がレベルアップできる可能性がある」との思いにたどり着いた。メジャー移籍以来、これまでは四球減への意識が強かったが、「もっと大胆な投球で、もっと楽しんで、幅を利かせた投球をしたい」と気持ちを切り替えた。

この日は、2失点したものの、初球からカーブを多投するなど、異なる投球パターンでアウトを重ねた。惜敗したとはいえ、ティングラー監督も「身体的にも良かった。いい登板を見せてくれて良かった」と、エースの復帰に頼もしそうな表情を浮かべた。

地区優勝争いの本番を迎える後半戦。黒星を喫しても、体調が戻ったダルビッシュにマイナス材料は見当たらない。