東京オリンピック(五輪)野球の米国代表として1次ラウンドの日本戦に先発したレイズのトッププロスペクト、シェーン・バズ投手(22)が、メジャー初登板初勝利を飾った。

本拠地でのブルージェイズ戦の先発を任された右腕は初回、メジャー最多46本塁打を放っている3番ゲレロをこの日最速の99・5マイル(約160・1キロ)直球で空振り三振に仕留めるなど3者凡退。2、5回にソロを許すも被安打はこの2本のみで、5回2安打2失点、無四球5三振で降板した。

4回まで援護がなく0-2でマウンドを下りたが、直後に味方打線が3点を奪い逆転。そのまま逃げ切り、初白星を手にした。65球中ストライクは51球で、データ記録会社「STATS」によると、メジャー初登板で先発としてストライク率78・5%を記録したのは、正確な投球が記録されるようになった88年以降では最も高いという。「夢がかなったような気分」と登板を振り返り、球場で勝利を見届けた両親に向け「見に来てくれたことが何よりも大きい。今朝、両親の顔を見ることができて、落ち着いて投げることができた。とても特別なこと」と話した。

バズは17年ドラフト1巡目(全体12位)でパイレーツに入団。18年にトレードで移籍し、今季3Aでは10試合で3勝0敗、防御率1・76を記録。東京五輪では8月2日の日本戦に先発し、オリックス吉田とソフトバンク柳田に適時打を浴び2回2/3を5安打2失点、3四球1三振で勝敗は付かなかった。五輪での登板はこの1試合のみに終わった。