元ニューヨーク・ヤンキースの主砲で現在は解説者や実業家として活躍するアレックス・ロドリゲス氏(46)が、かつて「薬物常習者」呼ばわりされたトランプ前大統領の一族が経営する企業が米首都ワシントンDCに所有するホテル「トランプ・インターナショナル」のリース権を購入する投資グループの一員に名を連ねていることが分かった。トランプ・オーガニゼーションは昨秋、フロリダ州マイアミの投資会社CGIマーチャント・グループに3億7500万ドルでリース権を売却することに合意したとウォル・ストリート・ジャーナル紙が報じていた。ロドリゲスの投資金額は分かっていないが、主要な投資者であるという。

ホワイトハウスにほど近いペンシルベニア通り沿いにある同ホテルは、建物は19世紀後半にワシントンの中央郵便局として建設された国家歴史登録財で、米政府が所有している。2013年にトランプ・オーガニゼーションと60年リースの契約を締結したが、2016年の開業時から2000年までにおよそ7300万ドルの損失を計上していたという。

現役時代に筋力増強剤ステロイドを使用して2014年に大リーグ機構から1年間の出場停止処分を受けたロドリゲス氏について、トランプ氏は当時テレビ番組で「薬物中毒者」「悪人」呼ばわりし、「スポーツ界で史上最大の汚点と成り果てるだろう」とツイートもしていた。そのことから、米メディアはトランプ氏が嫌っていたロドリゲス氏に助けられると皮肉たっぷりに伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)