昨季のナ・リーグMVP、フィリーズのブライス・ハーパー外野手が26日、死球による左親指骨折のため10日間の負傷者リスト入り(IL)となった。同選手はショックを隠せず「顔に受けたほうがまだマシだ」と話している。MLB公式サイトが伝えている。

前日のパドレス戦で左腕ブレーク・スネルの97・2マイル(約156キロ)の直球を受けたハーパーは「すごくこたえる」とコメント。起きたことは仕方がないとし、前を向かなくてはと述べつつ「毎回試合に出てプレーをしたい。本当にがっくりきている」と話した。

今季は右肘の靱帯(じんたい)を損傷しながらも指名打者に回って64試合に出場し、打率3割1分8厘、15本塁打、48打点とキャリア有数の好調なシーズンを過ごしていたハーパー。死球を受けた直後に倒れ込むと痛みにうめき、ケガの深刻さがうかがえた。周囲はボールが顔を直撃したのではないかと考えたという。

だが、ハーパーは「顔に受けたほうがまだマシだった。顔なら骨折しない。98マイルの球を顔に受けても耐えられるが、97マイルを親指に受けるのは無理」と話し、「骨折なんて人生で初めて。がっくりきている」と悔しさをにじませた。

なお、ハーパーはグラウンドを離れる際、スネルに対して明確な怒りをあらわにしていた。旧知の仲のスネルは「当ててしまって本当に悪いなと思った。彼と話をして、解決している」とコメント。ハーパーの激怒については「騒ぐようなことじゃない。ただ感情的になっていただけ。彼は大きな情熱を持ってプレーしているので、なぜ彼が怒っていたのか分かるし、私も同じくらいショックだった」と述べている。