試合に出場中の選手のポケットからスマートフォンが飛び出す珍事が発生し、MLB全体からさまざまな反応が飛び交う事態となっている。

ことの発端は、パイレーツのロドルフォ・カストロ内野手が、9日のダイヤモンドバックス戦で三塁にヘッドスライディングした際にズボンの後ろポケットからスマートフォンが飛び出したこと。これには三塁塁審も戸惑ったようにカストロに声をかけ、慌てて拾ったカストロはいったん自分のポケットに戻そうとした後で三塁ベースコーチに預けようとしたが、コーチも困惑したのかしばらく逡巡(しゅんじゅん)した後で受け取っていた。

カストロは「着替えて、食事をして、トイレに行ったのは覚えている。でも自分がまだスマホを持ったままだということは失念してしまっていた」と通訳を介して説明し、自らのミスを謝罪。このアクシデントには「もちろんあってはならないことだ」と一刀両断したヤンキースのアーロン・ブーン監督や「まったくもって見苦しい」と語ったメッツのタイワン・ウォーカー投手のような批判の声も続出した。

一方で、試合前に妻へ電話することを日課としているダイヤモンドバックスのクリスチャン・ウォーカー一塁手は危うくスマホをポケットに入れたままグラウンドに出そうになったことがあると語り、カージナルスのコリー・ディッカーソン外野手も「試合開始時には十分にあり得ることだ。みんな試合前は着替えてからスマホで音楽を聴いたりしているからね」とカストロに同情的だった。(AP)