エンゼルス大谷翔平投手(28)が17日、自身のインスタグラムで来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ出場する意向を明言した。

「今年も応援ありがとうございました。結果としては悔しいシーズンでしたが、日々楽しく野球ができたことに感謝しています! 来シーズンもどうか熱い声援よろしくお願いします!! またシーズン中よりお話しいただいていたWBC出場に関しましては栗山監督に出場する意向がある旨を伝えさせていただきました。各国の素晴らしい選手や5年ぶりに日本のファンの皆様の前で野球ができるのを楽しみにしています!!」(全文まま)

17年WBCでも代表に選出されたが、右足首痛のため大会前に辞退。今回、正式に選出されれば初出場となる。

侍ジャパンにとって、これ以上ない朗報だ。これまで栗山英樹監督(61)は、大谷の出場可能性や出場した場合の構想などについて、具体的な発言は控えてきた。自身の発言による影響を考えてのもの。ただ、大谷が出場するか、しないかでチームの戦力は大きく変わる。

投手としては、最低4人必要な先発の有力候補となる。大谷自身はリリーフ起用にも前向きな姿勢を見せている。出場を明言したことで、今後、最適な起用法を詰めていくことになる。

打者としては、DHでの起用が有力とみられる。この日、オリックスが吉田正の大リーグ移籍を容認すると発表。吉田正は本戦での招集が確実視されていたが、去就次第でWBC出場は微妙となる。それだけに、打線にも大谷が加わる意味は大きい。

メジャーリーガーが多く参加するWBCで、大谷の存在は貴重だ。実際の対戦経験など、生きた情報をチームに伝える役割も期待される。

◆侍ジャパン栗山監督 大谷選手から直接、WBCへ出場する意向であるとの連絡があり、日の丸を背負う意義、侍ジャパンに対する魂を感じ、受け止めました。メジャーリーグでの激闘を終えたばかりのオフ、来シーズンへ向けての難しいコンディショニング調整をしている中で、早い段階で決断してくれたことは本当にありがたいですし、敬意を表します。本人とはWBC出場に関してのお願い、話を重ねてきました。日本のために、日本の野球のために、そして日本の子供たちのために、この決断をしてくれたことは、とてもうれしく思うとともに、さらに侍ジャパンを率いる責任をかみしめています。

◆大谷の日本代表 日本ハム時代は14年日米野球と15年プレミア12に投手として出場した。14年日米野球は2試合0勝1敗、5回7奪三振、2失点(自責点0)。15年プレミア12は2試合1勝0敗、13回21奪三振、無失点。先発投手のベストナインに選ばれた。準決勝の韓国戦では6回まで無安打に抑え、7回1安打、11奪三振、無失点と好投するも後続投手が逆転を許し、勝敗はつかなかった。強化試合1試合を含め、投手通算5試合で自責点0。打者では16年11月の強化試合(対メキシコ、オランダ)で4試合通算11打数5安打(打率4割5分5厘)1本塁打。17年WBCでも代表に選出されたが、右足首痛のため大会前に辞退した。