エンゼルス大谷翔平投手(29)が右肘側副靭帯(じんたい)の損傷で、今季の残り試合は登板しないことになった。画像診断で損傷が判明し、ミナシアンGMが試合後に発表した。ダブルヘッダーの第2試合の前には大谷本人に状態が伝えられていた。手術を行うかどうかは未定。セカンドオピニオンを得てから決める見通し。2年連続の規定投球回到達は消滅した。
ダブルヘッダーの第1試合に中13日で先発マウンドに上がっていた大谷は、2回途中で降板。球団が「右腕の疲労」と発表していた。今季最短の1回1/3、わずか26球で交代となっていた。直球の最速が150キロと今季最も遅く、他の球種も軒並みスピードダウンしていた。
第2試合は打者として出場し、5打数1安打1盗塁だった。
大谷は18年10月に右肘内側側副靭帯(じんたい)の再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けている。このため、19年は登板がなかった。
今季は投手として23試合に登板し、10勝5敗、防御率3・14。132イニングを投げて167三振を奪っていた。6月27日のホワイトソックス戦で右手中指の爪が割れて降板。7月4日パドレス戦では同じ指にマメができた。同27日はダブルヘッダーで第1試合にメジャー初完封、第2試合で打者として本塁打という常人離れした活躍を見せたが、8月3日は右手と右手指のけいれんで4回降板。9日に今季10勝目を挙げた後、ローテーションを1度飛ばしていた。
大谷は昨季、166回を投げ、渡米5年目で初めて規定投球回に到達していた。2年連続到達の可能性は消滅した。