今季最終戦となったこの日、現役引退を公表しているアダム・ウェインライト投手(42)が代打で出場。昨年までチームメートだった名捕手ヤディエル・モリーナ氏の“訴え”とファンの合唱が後押しとなった。

ウェインライトは18日の試合でキャリア通算200勝をマーク。再びマウンドに立つことはないと話していたが、29日の試合で6回に代打として出場し、地元ファンからスタンディングオベーションを受けていた。

そしてこの日、4-3でリードしていた8回にファンがウェインライトの名前をコール。スタンドにいたモリーナ氏も「ウェイノに打たせろ」というボードを掲げ、長年バッテリーを組んだ相棒の出場を“訴え”た。ホセ・フェルミン三塁手に代わってバッターボックスに入ったウェインライトは、粘りながらも最後は5球目を空振り三振。大歓声に包まれながらダグアウトに戻った。

試合中、先発マイルズ・マイコラス投手の勝利を確実にするためにも、さらに点がほしいねとオリバー・マーモル監督と話していたというウェインライト。「そしたら、まさにその45秒後に(モリーナ氏の)あれが出てきて、ファンの大合唱が始まった。それでオリー(マーモル監督)がこっちを見て、『打ってきてくれ』と言ったんだ」とその際のやり取りを明かした。最後の試合を終えた同投手は「思いがけずバットを持ってスパイクを履いて去るということになったけど、結構いい終わり方じゃないかな」と話した。(AP)