2年前の借りを返した。阪神才木浩人投手(26)がドジャースとのプレシーズンゲーム(東京ドーム)に先発し、大谷翔平投手(30)からフォークで空振り三振を奪った。23年侍ジャパンとの強化試合で衝撃の「膝つき弾」を浴びて以来の再戦。当時打たれたフォークを続けて雪辱した。5回1安打無失点の内容にドジャース・ロバーツ監督(52)も「メジャー級」と大絶賛。自信を深め、世界に名を知らしめた。藤川阪神はカブスに続き、2戦連続でメジャー球団からゼロ封勝利を挙げた。
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プレーボール直後にもかかわらず東京ドームが静寂に包まれた。初回、いきなり才木が迎えた「1番大谷」。球場中が息をのむように、約2年ぶりの対決に見入っていた。直球2球で追い込むと、3球続けてフォークを選択。その3球目、ベース手前に落ちた139キロに大谷のバットは空を切った。
「打たれたボールで三振を取りたいと思っていました」
“因縁”の決め球にこだわった。約2年前、23年3月に行われた侍ジャパンとの強化試合以来の対戦。当時は外角低めにフォークを決めながらも、左膝をつきながらバックスクリーン右まで運ばれた。リベンジマッチは「本当に当たらないところを狙った」。2年前の反省がこもった1球だ。
立ち上がりから波に乗り、4回まで無安打投球。3回、大谷の2打席目も直球で押し込み中飛に仕留めた。昨季ワールドシリーズ王者に対して5回1安打無失点、7奪三振。ドジャース・ロバーツ監督も「才木投手に関してはもうメジャー級でした。スプリットも良かったし、コントロールも良くて」と絶賛だ。将来的なメジャー挑戦願望を持っている右腕にとって心強い「お墨付き」を得た。
進化への貴重なチャンスも逃さない。試合後、この日4回無失点の長身右腕グラスノーに自ら駆け寄った。昨季は先発ローテの軸として9勝をマークした右腕には、カーブの握りなどを質問。グラスノーも「彼が聞いてきたんだけど、僕も質問をした。非常にいい投手だね。安定感もある」と称賛した。
メジャー相手に十分通用した83球。自信を深め、今後もブレずにボールを磨いていく。「真っすぐで押してフォークで三振取るスタイルを貫けている。今後もそのスタイルでやっていけたら」。今季は開幕から「火曜日の男」として週頭を任される背番号35。注目のマウンドで2年間の成長を示した。【波部俊之介】



