阪神ドラフト1位横山雄哉投手(21)が、突然の乱調で自滅した。1点を先制してもらった直後の4回裏だ。先頭中島に死球、T-岡田に中前打されると続く糸井にはストレートの四球で無死満塁。球が浮き、制御できない。谷に押し出し四球を与えて同点。8番縞田には1球もストライクが入らず勝ち越し点を2者連続の押し出しで与えた。この回、1死も取ることができないルーキーに、ベンチからタオルが投げ込まれた。

 「神経質というか、そんな感じはなかったんですけど、どうすることもできませんでした。リードしてくれた点を守らなければならなかったし、打ってくれた福留さんにも申し訳なかったです」。3回までは「腕も強く振れていた。いつもよりいい球が投げられていたので、もったいなかった」。急転した投球に悔しさをにじませた。

 2度、先発予定が雨のため流れた。鼻筋には大きなニキビを作り「投げられないストレスですかね」と苦笑いを浮かべていた。9日ソフトバンク戦での中継ぎ登板から中3日。満を持しての3度目の先発マウンドで狙ったプロ初勝利は遠かった。今日14日に出場選手登録を抹消され、再び2軍で調整を行う。【宮崎えり子】