日本ハムのブランドン・レアード内野手(27)が来季も残留することが24日、分かった。球団側は、保有しているオプションを行使して契約を更新することが確実になった。来日1年目の今季は、27本塁打の中田に次ぐ23本塁打をマーク。オリックスへ小谷野がFA移籍して空位となった三塁手として、及第点の働きも評価された。年齢的にも若く、伸びしろにも期待。球団側は、シーズン終了を待たずに方向性を固めた。

 日本ハムが早くも来季の外国人構想へ、布石を打った。今季加入したレアードとの契約を更新する方針を決めた。球団側が契約するか否かの選択権を持つ、オプションを行使。今後、シーズン終了まで選手生命を左右するような故障などの大きなアクシデントさえなければ、残留することが決定的な情勢になった。現在は首位ソフトバンクを追走する2位。2年連続のAクラスを、確保できそうな好調なチームを支えてきた1人。貢献度を加味すれば、妥当な決断となった。

 新天地で奮闘してきた。今季は外国人野手を一新。メジャー632試合出場の実績を持つハーミッダと今季、来日した。同53試合出場のレアードは、助っ人野手の「2番手」の位置付けだったがブレーク。主に下位打線を担い、開幕から全112試合に先発出場。左手骨折でリハビリ中のハーミッダの穴を埋めている。打率は2割1分8厘と低調だが、23本塁打。貴重な右打者で、意外性ある長打力は魅力。14失策ながら三塁手としても合格点の守備力も備え、来季も貴重な戦力になると踏んだ。

 開幕当初の序盤戦は日本の投手に苦慮したが、改善傾向も顕著な点も判断材料になった。7月は月間打率3割3厘、8月は24日現在で2割6分で、夏場の2カ月で計11本塁打で38打点と量産中。まだ27歳で、来季以降はさらに対応力が増し、成長も見込める。チーム内で愛称「金太郎」で親しまれる、明るいキャラクター。周りの士気を高める、持ち味の闘争心あふれるプレースタイルもアピール要素になった。年俸6000万円の優良助っ人が、16年も日本ハムを支える。

 ◆ブランドン・レアード 1987年9月11日、米カリフォルニア州サイプレス生まれ。07年ヤンキースからドラフト27巡目で指名され入団。11年7月にメジャーデビュー。12年9月にアストロズへ移籍。13年まで3年間でメジャー通算53試合、打率1割9分7厘、6本塁打、16打点。今季日本ハムに移籍し、開幕から全112試合に出場。打率2割1分8厘、23本塁打、71打点、1盗塁(24日時点)。185センチ、98キロ。右投げ右打ち。