日本ハムがドラフト1位の明大・上原健太投手(21)に、背番号「20」を用意していることが18日、分かった。明大の大先輩にあたる楽天星野仙一副会長(68)が中日での現役時代にエースナンバーとして背負い、沢村賞に輝くなど活躍した番号。先発ローテーションの一角を担える即戦力左腕に、プロの第1歩から「燃える男」のイズムが注入される。

 熱き魂が、背番号として継承される。期待のドラフト1位上原に、明大の偉大な先輩にあやかった背番号「20」が用意される。楽天星野副会長が中日での現役時代、11年間にわたりエースナンバーとして背負ってきた由緒ある番号。「20」に変更したプロ3年目に沢村賞、初代セーブ王に輝く活躍で20年ぶりのリーグ優勝に貢献した。球団こそ違うが、「燃える男」の歴史が詰まった数字がふさわしいと、判断された。

 待望の先発左腕としての期待が、込められている。現段階で左の先発は広陵の5学年先輩、吉川のみ。慢性的な左腕不足のチーム事情から、1年目から先発ローテーション入りを見込まれている。「20」は今季で退団したクロッタが背負っており、新たな背番号像を見せることになりそうだ。

 沖縄うるま市出身の「島人(しまんちゅ)」で、性格はおおらか。マウンドに立てば、身長190センチの長身から繰り出す直球は最速151キロと力強い。スライダー、カーブ、フォークなど変化球も多彩で、即戦力としての素質を兼ね備えている。投手として大きな可能性を示すだけでなく、50メートル5秒7の俊足の持ち主で、高い身体能力も魅力の1つ。「気持ちを前面に出して思い切り頑張りたい」と、プロでの活躍へ、気持ちを高ぶらせている。

 背番号「20」を披露する日が、迫っている。上原を含む新人8選手は明日20日、札幌入りする。21日に札幌市内で新入団発表会見に臨む。22日には札幌ドームでのファンフェスティバルでファンの前に登場する。「闘将」イズムを背に、プロの舞台で闘志をみなぎらせていく。