阪神島本浩也投手(22)が、ハマの番長にマウンドに呼び出された。26日に橿原市の橿原公苑第1体育館で行われた「第2回プロ野球・奈良県人会」の野球教室に初参加。同会名誉会長のDeNA三浦大輔投手(42)から「お互い奈良出身同士で投げ合いたい」とタイマンで果たし状が出た。

 三浦は今季、横浜で奈良出身のDeNA久保とオリックス吉田一の先発対決が実現したことに感動。「2人は中学も同じ八木中学ですからね。島本君は投げっぷりがいいし、今度は奈良の子どもたちが僕らが投げ合う姿を見て、プロ野球を目指してくれれば恩返しになる」と狙いを明かした。

 番長指令に弟分の島本もピンと背筋を伸ばした。「同じ奈良の三浦さんは、小さいころからのあこがれで雲の上の存在ですよ」。プロ24年で172勝&兼任コーチの右腕と、5年で未勝利ながら育成からはい上がった雑草左腕。実績は大きく違うが、これほどうれしい呼び出しはない。「先発で投げさせてもらえたらぜひ対戦したいです」と、恩返しの番狂わせを目指す。

 奈良県人会には引退した元阪神関本氏、岡崎ら7人が参加したが、現役プロが少ないだけに三浦も島本がかわいいようだ。「奈良つながりで聞いてくれれば何でも答えますよ。DeNA戦以外で頑張って、ナンボ勝ち星を挙げてもいいですから」(笑い)。島本も「成績、結果を出せるように頑張りたい」と誓った。一番の理想は甲子園で投げ合い、岡崎との奈良バッテリーで勝つことか。年の瀬に最高の目標ができた。【松井清員】

 ◆この日参加した奈良県人会メンバー 元阪神関本氏、阪神岡崎、島本、DeNA三浦、久保、ロッテ荻野、ヤクルト西浦。